2009年8月8日土曜日

国際ジャーナル|理想と現実

医療ミスのニュースは絶えることがないですね。3日、2歳の男の子が手術中に、誤って静脈チューブに空気を注入されたという事件がありました。命に別状は無いものの、何か障害が残らなければいいのですが・・・。親としては堪らないですよ。インフォームドコンセントによって、患者は全てとは言わないまでも、手術の内容などある程度の情報を知ることができるようになりました。でもそれが正しい診断なのか、自分に合った治療なのか、素人である私たちには本当のところは分かりません。最後は医師を信頼するしかない。その信頼関係無くしては医療が成立しないことを理解しているからこそ、医療ミスはあってはならないわけです。確かに、今の医療体制や医師不足、国際通信社で扱っているような地域医療の現状など、医師個人の力、現場の努力だけではどうにもならないことが多いのは分かりますが。科別に見ると、産婦人科、麻酔科、小児科を志望する医学生が少ないそうです。その最大の理由は、訴訟が多いからだといいます。産婦人科では、夜中のお産で当直の医師が間に合わなかったり、妊婦の容態が急変して、産婦人科医では対処できなかったなどという話はよく聞きますね。最近は高齢出産の患者が増えていることも、お産のリスクをあげています。蓋を開ければ人為的ミスから不慮の事故まで様々なケースがあるでしょう。成り手が少なくなるのも分かります。それでも育てていかないと・・。これからの高齢化社会を支える一つの柱は医療ですから。医者の卵たちの理想と現実、そのギャップを埋めるためには、やはり行政の力が必要じゃないでしょうか。                                                                                            

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